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ジェームス・タイラー・ケントMD James Tyler Kent Dr. (1849 - 1916)

ケントは日本でもハーネマンに次ぐ知名度です。マテリアメディカは
http://www.vithoulkas.com/en/books-study/online-materia-medica/2363.html
(ジョージ・ヴィソルカス教授のサイトです。)
で無料閲覧できます。(ジョージ・ヴィソルカス教授は「これを読んで下さい」と言っているのだと思います。)

アメリカのセントルイスで伝統医学の臨床を行っていたケントがホメオパシーに目を向けたのは、その妻の重篤な病気をホメオパシーが救った事によります。

現代の多くのホメオパスは、ケントの「初期」の治療方法に従っています。
その治療法とは…

高ポテンシーを単一で処方するというものです。
ケント以前のホメオパスは低いポテンシーを使用していましたが、ケントは30c, 200c, 1M, 50M, CM, DM を MMを推進しました。

また「ケンティアン」と呼ばれる彼の生徒たちに、高いポテンシーを使用するようにも教え、精神的・感情的、霊的なもの同様、物質的身体を含む全体は高いポテンシーで治療しなければならないと信じ続けました。

ケントはなぜこのような処方をしたのでしょうか。

それはケントの「一連のポテンシーで1つのレメディを使用する」という主張にあります。

彼は、慢性病を治療するためには2年以上1つのレメディで治療する必要があり、その時、1つのレメディのポテンシーを順次高めていくべきだと考えたのです。
それはまたなぜでしょう。

ケントは、人間を音楽的なオクターブのような存在だととらえ、一人の人間を治癒するためには、オクターブ全ての音階の治療が必要だと考えたのです。

1つのポテンシーは1つの音階に相当し、よって当然、一連のポテンシーが必要だと考えたわけです。

では悪化についてはどのように考えていたのでしょうか。
ケントはホメオパシーの悪化は慢性的ケースのシミリマムの効能からは必須のものだと考えました。

ケントはホメオパシー的悪化がなく緩和さているのであれば、慢性的病気が単に表面的作用を受けただけで、バイタルフォースを阻害しているものを取り除くため、深く作用するレメディが必要だと感じていたのです。

ケントはマテリアメディカの講義でも非常に有名ですが、 実際に

セントルイスの医学校:1881~88年、
フィラデルフィアのスクールオブホメオパシー:1890~99年
シカゴのハーネマンメディカルカレッジ医科大学:1903~9年
ヘリング医科大学病院でも講義し、この講義のために世界各国から生徒が訪れました。

またスウェデンボルグを研究し、その哲学に取り入れたとされ、これが今のホメオパシーに与えた影響は大きいと言われています。スウェデンボルグについては
http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/Swedenbolg01.html
である程度検証可能です。

ケントはマテリアメディカにおいて、患者の根本的な「描写(像)=picture」を描く事を発展させた事で知られており、Sulph.の「ぼろをまとった哲学者」という表現はあまりにも有名です。

homeopathic drug pictureshomeopathic drug picturesまたケントの理論に基づく多くの研究もあり、弟子のひとり、マーガレットタイラーの本もそのうちの1冊です。タイラーは「像(picture)」という考えをもっと発達させ、「レメディの像(Homeopathic Drug Pictures)」という本を執筆しました。

ケントは「レパートリー」も有名ですが、そのレパートリーは”システマティック、完全で正確、症状をうまく表現しているレパートリー”とされ、現代の多くのレパートリーのひな型にもなっています。

マテリアメディカの講義をし、哲学を深めながら、ケントとその弟子は、1896年には年間18,800人を超える患者を見たとされています。

そしてケントの3番目の妻、ケントと同じ医師のクララ・ルイーズ(Clara-Louise) も、ある病気でケントを訪れた一人です。ケントは、クララに”Lach.のとり過ぎによる不治の医原性病気”という診断を下しています。
過剰投与による医原性病気です。
(クララ・ルイーズはケントの著作に編集として深く関わってもいます。)

ケントは「臨床後期」では低いポテンシーから始めるというハーネマンの方法を始めました。
つまり、6c、9c、12c・・・と3cごとにポテンシーを上げていくという手法をとったとされているのです。

*残念ながらこのあたりの文献は非常に少なく、詳細をご存じの方がいましたら、お知らせ下さい。

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現在世界には非常に多くのマテリアメディカがあり、またレパートリーも随分増えて来ました。

しかし残念ながら、どれも完全な日本語にはなっていませんし、日本の講義では(少なくとも私が通った2つの学校では)、マテリアメディカやレパートリーについてのきちんとした解説はありませんでした。
では、ケントの国、アメリカでは、それをどう教えているのでしょう。
ケントのレパートリーもネットでは無料で読めます。

世界はこのレベルで、ホメオパシーの知識共有化が進んでいます。
日本では高値で取引されているホメオパシーの情報が、世界では「当然知るべき知識」として無償公開され続けているのです。

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