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Phosphorus

James Tyler Kent ケントのマテリアメディカ

Phosphorus リン

Phosphorusの問題は、生まれつき病弱な人、成長するけれど痩せている人、速く成長しすぎる人、
といった主に弱々しい体質に起こりやすい。Phos.の問題はやせ衰えた人や、やせやすい人に見られる;消耗症(マラスムス)になっていく子供や、肺病(consumption)の性質が根本的に充分存在する人。繊細で、青白く、貧血症で衰弱しやすい人。情熱的で短気な人。これはPhos.の性質が Phos.の内的体質とどこか同じである事を示す。内面的に患者は混乱している。脈が激しくなりやすく、大気中の電気変化から不調になる; 激しい動悸とオルガズム。背が速く伸びすぎ、突然弱り、青白くなり、月経の問題を伴う鉄欠乏性貧血の萎黄病の少女。血液がほとばしり、またうっ血する。出血しやすい体質。
小さな怪我で出血がひどい; 針で突き刺しただけで、通常の4倍の赤い鮮血が出る。小さな怪我で出血、鼻から出血、肺、胃、膀胱、子宮から出血。潰瘍から出血。真皮様組織(一時的な肉芽)からの出血。紫斑病の出血。 青黒い斑点。結膜や皮膚の下のあちこちに溜まる血液。
血が混じる唾液; これは血液組織が破壊されたり、血液が凝固しにくくなっている証拠として見られる。小さな打ち身で青い斑が広がる。大量の鼻血。チフス熱や、出血を伴う持続性の熱の低迷状態などで見られるような点状の出血が体中にある。真菌(ファンガス)の成長。脂肪変性がPhosphorusの顕著な特徴で、肝臓や心臓、腎臓に見られる。
全体的な水腫の状態。手足のむくみ、特に猩紅熱後の水腫の状態。出血後、または病気の発症段階に見られるような、全ての粘膜の白さがある。顕著な貧血状態と筋肉が緩んだ状態。筋肉に締まりがない。筋肉の脂肪退化。
生殖器が垂れ下がる。女性には骨盤内臓器の弛み、脱出症と他の変位がある。硬直はPhosphorusの顕著な特徴である。動き始めに硬直する。特に朝方、四肢はよろめき倒れた馬のように硬い。四肢全てがリューマチの堅さ。Phosphorusは四肢に裂けるような痛み、引っ張られるような痛みがある。患部に引っ張られるような、裂けるような痛みがある。Phosphorusの不調は寒い気候で悪化する。
患者自身は一般に、寒さに敏感だと思っている。患者の不調はすべて寒さや冷たい物で悪化し、熱や暖かい物で好転する、ただし頭と胃の不調は除く。それらは後述のように寒さで好転する。Phosphorusは症状が合えば、捻挫に後続する弱く緩んだ関節の状態に非常に役立つ。
壊死はPhosphorusのもう1つの特徴で、特に下あごの壊死は特徴であるが、いかなる骨の壊死にも有効だろう。裂けるような痛みを伴う頭蓋の外骨腫症。特に夜に裂けるような痛み、穿刺痛(くりぬかれるような痛み)。Phosphorusは鼻と耳のポリープを治して来た。 瘰癧と腺の腫れ。特にBellis perennis(ベリスペレニス)のような打撲の後の腺の肥大。
下痢を患っているように、または疲労状態で苦しんでいるように、衰弱し、青白く 病的に見える腺の疾患があり、消耗熱を伴う、膿瘍、瘻の開口がある。 多量の黄色い膿の分泌を伴う膿瘍。症状が合えば、Phosphorusで悪性腫瘍の成長を著しく抑えられる。燃えるような痛みはそこら中に見られる。脳内が燃えるよう、皮膚が燃えるよう。胃や胸、様々な部分に燃えるような感じがある(灼熱感)。

Phosphorusの患者は、わずかな臭気、音、接触といったあらゆる外部影響に非常に敏感で、わずかな事で心身ともに疲労する。些細な原因から、手を使う事から、些細な無理から、衰弱から、咳から体中が震える。衰弱が顕著な度合いで優勢になり、遂にはほとんどのチフス性の熱で見られるように、麻痺或は麻痺性の衰弱になり、床からずり落ち、筋肉が震えたり痙攣したりする。四肢の蟻走感と裂けるような痛みを伴う麻痺。
卒中に伴って来る麻痺。麻痺に見られるような筋肉の痙攣と震え。麻痺した部分の痙攣。体中に裂けるような、引っ張られるような、焼けるような痛み。
Phosphorus患者は擦って欲しがる。一般的に睡眠後改善する。常に休みたい。常に疲れている。Phosphorusの患者は非常に興奮の影響を受ける。震え。激しい考え。興奮して夜寝つけない。激しい想像力。恍惚とした状態(エクスタシー)や千里眼にさえ興奮しやすい性質。
精神が非常に活発か、記憶の喪失を伴う不活発な精神。心身に刺激の受けやすさがあり、わずかな精神的尽力の後非常に疲労するし、わずかな身体的尽力の後体が非常に疲れる。不安、悲観的な予感。何かが起こるのではという恐怖。黄昏時に不安。1人の時不安。恐れの混じった予感(=懸念)。雷雨の間 懸念し、これが多くの不調をもたらす;動悸、下痢、震え。全身の震え(身震い)。 恐怖から突然の消化不良。夕方に恐怖、死への恐怖。曲がり角から見知らぬ年老いた人達が見ているという恐怖。奇妙な、正気とは思えない想像で溢れている。精神異常の境にいる。精神的尽力を維持する事ができない。卒中の恐怖。熟考は頭痛をもたらし、恐れの混じった予感に関連し呼吸困難があるか みぞおちに沈んだような感じ。恐怖がみぞおちから始まる感じ。
無感情または無関心;自分の友人や周囲に無関心。自分の子供に無関心。質問に答えず、自分の家族や自分の事に無関心で、ゆっくり答え、だらだらと考え、ぼうっとして知覚麻痺状態のように見える。何もかも暗く感じ、厭世感があり、陰鬱で何も話さない。
落胆;最も顕著な心気症のケース。涙を流して泣く、悲しみ、ヒステリー;服を脱ぎ、露出する。暴力的、多弁;精神錯乱。微熱における精神錯乱、或は泥酔時の精神錯乱。
睡眠中、憤慨や極端な暴力を伴う躁病の発作が現れるため、その人に誰も近づけない。その後この状態は、痴愚で馬鹿げた頭の弱い阿呆へと進んで行く。精神的過労や目を継続的に酷使する事からの神経衰弱。目眩は Phosphorusの不調すべてに非常に共通した症状である。酔ったようによろめいて歩く。外気の中での目眩;食後の目眩;夕方の目眩。頭が重く混乱し、物がぐるぐる回る;頭部の非常な衰弱。このような精神面の症状は全て、暗闇で悪化;一人で悪化;音楽で悪化する時もある;興奮すると悪化;ピアノを弾くと悪化。

Phosphorusの頭痛はうっ血し拍動する。血が頭に上る。頭痛は冷たさで改善、熱で悪化、動きで悪化、休憩で改善、横になると悪化する。患者はしばしばまっすぐ座ったり、頭の上から強く圧迫したり、冷たい物をあてたりしないではいられない。顔はほてって熱い;脳の中に灼熱感。
暖かい部屋、暖かい環境、暖かい食べ物、手をお湯に入れるなどで、頭痛はひどくなるだろう。頭部の不調は、胃の不調同様、熱や暖かい物や暖かい食べ物で悪化し、冷たい物で改善する;一方、体の不調は暖かさで改善し、冷たさで悪化する。
頭痛は最も激しく、空腹と共に、或は空腹に先んじてよく来る;嘔吐と赤い顔と乏しい尿を伴う頭痛;尿毒症性の頭痛;激烈な神経痛で頭が射られるように、裂けるように、撃たれるように痛む; 頭に圧迫する痛みがある。定期的な頭痛、精神的疲労から来る頭痛。
頭内にひどい熱さがあり、顔と顎の筋肉に硬さがある。これは後頭部の冷たさを伴う事もある。脳に衝撃。頭痛は音や光で悪化する;卒中性うっ血。Phos.は急性水頭症及び類水頭症の症状を治してきた。
慢性的脳髄膜炎;脳の軟化;知的障害;精神錯乱。激しい頭痛;脳の萎縮;延髄。ふけで覆われた頭皮;毛髪はまだらに抜け、あちこち禿げる。頭皮にひどい熱;頭皮と顔と額に包帯で締め付けたように引っ張られる感じ。禿げた部分に鱗状の発疹;頭蓋に外骨腫。頭部の不調は熱くなりすぎる事からもたらされる。まるで髪の毛が引っ張られるような感覚がする;頭皮のひどい痛み;頭痛の間、髪の毛を下ろしておかねばならない。

目の症状は非常に多い; 燃えるような痛み、赤さ、充血、血管の肥大。物体が赤や 時々青に見える、あるいは初期の白内障で観察されるように緑や灰色に見える事もある。また黒い色も目の前に現れる。視界がぼやける;読書中 見えなくなる(give out); 朝の方が、或は黄昏時の方がよく見える。目の症状は、Phos.の全体的症状と同じように休息で好転する。気が遠くなるように一瞬目が見えなくなる;突然盲目になったような感じ;視神経の麻痺;電気的ショックの後、或は落雷後の目のくらみ。Phos.は緑内障を治してきた。またブライト病における網膜炎を治して来た。
(目の)ガラス体液の混濁を治して来た。目の様々な筋肉麻痺衰弱を治して来た。まぶたが落ちる神経の第3組の麻痺を治して来た;亜急性の目の炎症。燃えるような痛み、赤い、うずきは冷たい物で改善する。まぶたがピクピク動いたり震えたりする;まぶたの腫れ;まぶたの浮腫性の腫れ;目の周りが非常に暗い;目の周りに大きな環がある。目を含む悪性腫瘍の成長に非常に役立ち、病気の進度を非常に遅らせるレメディである。目の症状は頭や精神面の症状と同様、頭を使う仕事でよく現れる;明るい光の元で働く事で、他の部分の疾患と同様に頭部への血流を促す傾向をひどく引き起こす。

Phosphorusは特有な聴覚消失がある。 Phosphorusの最も著しい特徴の一つは人間の声の発音が理解できない事である。難聴。何かが耳を覆っているような感じがする時がある;まるで耳が覆われていて音波がさえぎられているような感じ。耳の中が激しく痒い;外耳のうっ血;痒い、裂けるような痛み、拍動(脈打つ感じ)、耳の中に燃えるような痛み(灼熱痛)。Phos.は耳の中のポリープを治して来た。

鼻の症状もまた非常に多い;慢性的な(常習的)鼻腔のカタル。鼻風邪もひくが、Phosphorusの風邪は最も一般的には胸部に影響を与え、風邪の調子の悪さは胸部から始まる事が最も多い。しかしPhosphorusは鼻腔のカタルと鼻風邪を治す。鼻の中が乾燥して痛い;ずっとくしゃみが続き、血の混じった鼻水が流れる。鼻がたれたり詰まったりするが、この状態が頻繁に交互する;喉の痛みを伴う鼻風邪;鼻づまり;猩紅熱における、鼻の乾燥と交互に現れる鼻づまりとひどいくしゃみ ;緑の粘液で鼻孔がいっぱいになる; 多量の黄緑の分泌物と血が混じった粘液があり、朝に悪化する ; 鼻から悪臭; 頻繁に鼻血が吹き出る; 鮮やかな赤い鼻血が多量に出る; 赤くてテカテカ光った鼻の腫れ; 接触に非常に敏感; 鼻骨の壊疽。Phos.は鼻のポリープ、特に出血性のポリープをを治してきた。Lycopodium同様 小鼻が扇のようにパタパタ動く。

Phosphorusの患者は病んだ、土気色の、沈んだ青白い顔つきをしている。 これは、結核患者、また結核になりかかっている人、根深い慢性的な体質の問題で苦しんでいる人に見られるのと似ている :やつれた貧血症。色が変わりやすい; 腫れてむくんだ顔; 目の下が膨れる; 唇と目蓋が腫れる。また消耗性の熱に見られるように 頬に赤い斑点が見られる ; 消耗熱性潮紅。 皮膚と顔が引っ張られる感じ; 顔全体や目の周り、こめかみと頭頂から頬骨にかけて、裂けるような撃たれるような痛みがある。 歯にグイっと痙攣するような裂けるような痛みがある。歯痛は暖かさで改善する事がよくあるが、頭の痛みは冷たさで改善する。歯痛は話したり食べたりする事で悪化、食後に悪化する。歯痛には顎とこめかみを含む激しい顔面神経痛を伴い、顔は熱くなり むくむ。 話したり食べたりする事から悪化する。 非常な熱、灼熱感、瘻孔を伴う下顎のカリエス。顔と歯の神経痛; 夜は覆いをしなければならない; 強い風で悪化する。病的なくぼんで衰弱した顔つきで 重病にかかっているように見える。

唇はひからびて、乾燥し、出血している。微熱で唇は黒ずんだ茶色になり、ひび割れ、下顎の壊疽を伴う。特に膿んでいたり瘻孔がある時、耳下腺の炎症がある。早く虫歯になりやすい。歯茎が出血し、歯から離れる。

Phosphorusは、抜歯後の鮮やかな出血に非常に役立つ。舌は腫れて、しゃべりにくい。発音しにくい。口内に苦い、または酸っぱい味がする、特にミルクを飲んだ後酸っぱい味がする、塩っぱいか甘い時もある;食後苦い味がする。朝、硫化水素の味がする。舌は苔で覆われる;白墨色の時もある、黄色い時もある;乾燥し、ひび割れ、出血している;歯にスス色の苔がある。口や歯茎、唇、舌の粘膜に痂疲。舌は腫れて、味蕾が充血している。

口と喉の乾燥;口と喉の粘膜で皮が剥けたようになりヒリヒリ痛い。口は口腔カンジダ症で覆われ、授乳時のように口が痛い; 口の出血性腐食; 授乳の時の口の痛み。口から ひどく水っぽい唾液と血の混じった唾液が流れる。 唾液は多量で、甘い味、塩っぱい味または腐った味がする。喉の粘膜は口と同様。扁桃腺の非常な乾燥、荒れた、ひりひりした痛み、皮が剥けた、出血と炎症; 喉の痛み;喉に綿があるような感覚、喉にビロードのがあるような感覚。扁桃腺は非常に腫れている。食道まで広がる喉の激しい痛みと灼熱痛。食道の麻痺や、喉と食道の粘膜の急性炎症のため、いかなる食べ物も呑み込めない; 食道が締め付けられる感じ。Phosphorusには激しい空腹感があり、また食べるとすぐ空腹感が戻って来る。寒気がする間食べなければならない。 夜に何か食べなければならない。気を失うような感じがし食べ物に走る。頭痛の間がつがつとした空腹感;激しい空腹感があると頭痛が来ると分かる; 定期的な頭痛。 食べ物を嫌悪する時があり、空腹感は発作的である。 食べたいが食べ物を出されると欲しくない。喉の渇きはPhosphorusの最も不変的な特徴の一つである。急性・慢性において、激しい喉の渇きがある;氷のように冷たい飲み物を欲する。すっきりする物が欲しい;冷たい飲み物を飲んで一時的に改善するが、胃で水が暖まるとすぐに喉の渇きが出る。胃で水が暖まるとすぐに嘔吐が来るが、氷のように冷たい水が合う体調も多い。 抑えられない喉の渇き。水を吐く時 常に抑えられない喉の渇きがある。冷たい飲み物同様、冷たい食べ物も欲する;すっきりする物、香辛料の効いた物、汁が多い物;ワインや酸味のある物を欲する。Phosphorusは大酒飲みの激しい欲望を治す事がよくある。胃の粘膜のうっ血に単に似ているのだ。甘い物や肉、熱いミルク、塩魚、ビール、プリン、お茶、コーヒーへの嫌悪がある。

Phosphorusの不調の多くは食べる事で改善する。 Phosphorusの神経系の症状は患者を摂食に走らせ、しばらくの間は改善したように思え、その後また食べねばならない。食べなければ神経の症状がまた現れる。食後よく眠れる事がしばしばで、何かを食べるまで眠れない。

胃の症状は多い;痛み、吐き気、嘔吐、燃えるような痛み。胃の症状は冷たい物で改善し、暖かい物で悪化する。吐き気と嘔吐は手をお湯に入れたり、暖かい部屋に入ったり、暖かい物、暖かい物をおなかに入れたりする事から来る。お湯に手を入れて吐き気を起こす妊婦の吐き気はPhos.で治癒される。Phosphorusの別の顕著な特徴は、食べ物のおくび(げっぷ・噴出)(eructaions)である。胃からすっかり食べ物がなくなるまで、口いっぱいのおくびが出る。何か冷たい物がおなかにある時を除き常に吐き気がある。胃内で水が暖かくなるとすぐ出て来る。この事はクロロホルム(古い全身麻酔薬・Chloroform)の嘔吐と吐き気に非常に似ており、Phosphorusでクロロホルムの胃の疾患をほとんど常に解毒できるため、Phosphorusは外科医には素晴らしい友である。血と酸っぱい液体を激しく吐く;挽いたコーヒーのように黒い物を吐く。胃が恐ろしく沈み無くなった感じ。症状は時々Sulphurのように11時に来る。胃に圧迫のある痛み、燃えるような痛み、裂けるような痛みがある;食後胃の中が痛い;みぞおちが敏感;胃炎。挽いたコーヒーのような嘔吐と燃えるような痛みを伴う胃癌に非常に役立つレメディである;寒い;まるでみぞおちが凍るように寒い;胃にナイフで刺されたよう痙攣的痛み。 胃痛は氷のように冷たい物でしばらくの間改善する;胃の痙攣性収縮;胃から出血;非常に多量の凝固血を吐く;長引く消化不良;鼓腸が多い;食べ物の逆流;胃腸の膨張;胃潰瘍。

肝臓はPhosphorusの多くの症状を示す。肝臓のうっ血、充満感、痛み、硬化、肝臓の脂肪変性、肝臓うっ血。
Phosphorusは最も役立つ肝臓のレメディの1つである;硬化、肥大した肝臓。胃と肝臓の症状を伴い一般的に黄疸がみられる。


下腹部は非常に敏感で、触ると痛く、うねりゴロゴロなる。腹部に空っぽの感覚がある;下腹部に沈んだ感じ。腹部がまるで緩んでいるように感じる;腹部が垂れ下がる感覚と大きな重みの感覚。チフス性の熱に起きるような鼓腸した下腹部。Phosphoruの顕著な特徴は、胃に始まり、ボコボコ音をたてて腸を通って下り、無意識に出る便。この事はチフス性の熱に起きる。Arsenicumに起きるボコボコという音は食道を下る。鼓腸;疝痛;ねじれた、裂けるような、切れるような痛みが下腹部を通してある;下腹部に縫われるような痛み;下腹部に激しい神経痛;腸炎;腹膜炎、虫垂炎。下腹部に黄茶色の斑点がある;チフス熱の間下腹部を点状出血が覆う。Phosphorusは直腸と便の症状に富んでいる;腸から無意識の分泌;多量の液体の流出、便が吹き出る;恐ろしく不快な黄色い水っぽい便。患者は死んだように横たわり、無意識に便が出る;白い粘液の便;獣脂のような小さい点が混じったネバネバした便;肛門がずっと開いたままで不随意にじくじく滲み出る。チフスの初期に腸から出血する;動く度に不随意に、肉を洗ったような血の混じった分泌物が出る。排便中、直腸が焼けるように痛い。直腸が突き出る;痔の腫瘍が突き出る。尾てい骨から背骨を上って脳の基盤まで、鋭い縫われるような痛みがあり、頸が後ろに引っ張られるようで、この症状は排便中起きる。無意識の排便中にこの事が起きた。排便後、直腸に痛みのある引きつり;肛門が焼けるように痛い;激しいしぶり腹;下腹部に沈む感じがある;横にならねばならない;疲労困憊と気絶。大量の下痢は、まるで消火栓から水か吹き出るよう。コレラが流行る時とコレラ病に役立つ。柔らかい細い便を伴う慢性の下痢に役立つ。小児コレラに非常に役立つレメディ。また、血の混じった粘液と乏しい便で、激しいシブリ腹を伴う赤痢も治して来た。頑固な根深い便秘も治す。便は固く、長く、細く、まるで犬の便のようだと本に表現されている。下痢と便秘が交互に来る老人。腸の麻痺があり、そのため便を押し出せない。腸からの出血。直腸のポリープを治して来た;直腸炎。出血や突き出た痔を何度も治して来た;燃えるような痛みの痔。裂肛(切れ痔)を治してきた。このような腸の多くの症状の中で、肛門がまるで広く開いているように感じられる。

Phosphorusは氷のように冷たい物や氷のように冷たい水を欲して喉が渇く場合、尿中の糖を伴う腎臓疾患、特に糖尿病に役立つレメディである。徐々にやつれる;徐々に弱る;頭に相当な熱;体が冷たく、そして尿に糖が混じる。
Phosphorusは腎臓の脂肪変性を治すだろう。腎臓結石。膀胱が一杯なのに尿を放出したくない。体の全筋肉にある麻痺性虚弱が膀胱にもある。膀胱部の激しく増加する痛みのため、尿をきばって放出する事ができない。大量の薄い水っぽい尿;頻繁で乏しい、または完全に抑圧された尿。濁った白い尿;ミルクのように凝結している。アルブミン性の尿。夜尿症。尿道に裂けるような痛み;尿道に単攣縮と燃えるような痛み。定期的に来るむかつくような頭痛の前に、尿が少なくなったり 水っぽく多量になったりする。

男性生殖器は、Phosphorusの多くの症状を示す。激しい性欲で気がおかしくなる。頻繁に勃起し、昼夜痛い。夜 みだらな夢を見なくても射精する。食塩をとりすぎると、性欲が減退。過剰の興奮や激しい自慰の後に不能、生殖器が過剰に興奮した後の不能。尿道から昼夜 薄い無色の液体が頻繁に出る。脊柱の疾患を伴う性的過剰耽溺。固い便が出ている間の前立腺液の分泌。前立腺肥大のため、慢性的に尿道から分泌物がある。精巣と精索の腫れと痛み;精巣と精索の炎症。Phos.は淋病に続く陰嚢水腫を治してきた。

女性でも同様に役立つ。Phosphorusは激しい性的興奮によると思われる不妊症の多くのケースを治した。性交嫌悪を伴う、激しい性的興奮。月経期間中、卵巣から太もも(大腿)の内側にかけて広がる激しい卵巣内の痛み。月経中または妊娠中、或は更年期の間の子宮炎。出産後、或は月経中または更年期に起こる子宮からの多量出血は、鮮やかな赤で、血液に沈殿物がある。癌疾患による子宮からの頻繁な多量出血。月経が早く来すぎる、月経血は鮮血、長引く月経、多量の月経; 生理中、手足が氷のように冷たい; 吐き気、背中に痛みがありまるで背中が折れたかのように感じる; 目の周りに青い隈; 痩せる; かなりの恐がり。また咳や鼻血、吐血を伴う肺病における月経の抑圧もある。 激しい性的興奮のため自慰に走る。ひどい衰弱を伴う多量の黄色い帯下; 月経の代わりに帯下; 白い水っぽい帯下で、酸が強く、皮がむけヒリヒリする; 歩行中にミルク状の多量の帯下。帯下は皮をむくようにヒリヒリするもので、性器の上に水ぶくれができる。膣内に燃えるような刺すような痛みがある。縫うような痛みが膣から骨盤に上昇する。性交中激しい性的興奮がある傍ら、まるでしびれているかのように膣内の感覚がない。性器の周りや膣の中に、イチジクイボやこぶのようにコンジロームが現れる。出血するイボ。硬くなった腫瘍が性器外部にできる。陰唇の水腫性の腫れ。多量の出血を伴うカリフラワー状のこぶ。乳腺に痛く、固く、大きい結節状隆起。乳房の類線維腫。多量の出血を伴う子宮の類線維腫。

妊娠中や授乳期の激しい性欲;妊娠中の嘔吐(つわり)。ひどい疲労、衰弱、震え、産褥痙攣; まるで折れたような背中の痛み。時期でない母乳の分泌の増加。ひどい熱さ、重たさ、膿を伴う乳腺炎。乳房や生殖器の丹毒。

朝、声枯れを伴う咽頭炎;ハスキーな声;喉頭が摂食や冷たい空気に非常に敏感; 喉頭は話している時痛みがあり、燃えるようにヒリヒリする;声帯が弱い;話すと喉がむずむずする;喉頭の締め付けや痙攣; 喉頭に継続した刺激があり咳が出る; 喉頭の結核のような状態; 出血; 声が出ない; 喉頭の痛みのため一言も話せない; 喉頭にビロードがあるような感覚がある; 咽頭の皮が剥げた痛みやうずきがある。すべての症状が存在する場合、Phosphorusはクループ、粘膜性クループの多くの症例を治して来た。気候の変化の度に、また暑くなりすぎる事から、また風邪が咽頭に落ち着くと失声と声枯れがある。また特に演説家や歌手における失声と声枯れ。 声枯れと失声;喉頭とすべての気道が非常に乾燥する。喉頭の炎症から全身を揺らせる激しい乾燥したしゃがれた咳。刺激は気道を下り、気管に影響を与え、呼吸困難を伴う;喘息のような呼吸;咽頭が擦れるように痛い;息苦しい;呼吸困難;胸部の痙攣と圧縮。夜、眠りについた時の激しい、喘鳴呼吸;息苦しさへの恐怖; 呼吸をするのが苦しい。肺の麻痺;食後に胸部が充満し、咽頭にひどい刺激; 呼吸が難しい; 食後咽頭から粘液がこそげ落ちる。

Phosphorusは胸部に圧迫を作り出す;胸部の不調と共に苦しみ、弱さ、収縮がある。まるで大きな重力が胸部に横たわるような重さ。咳、気管支炎、肺炎及びの心臓の症状を伴い、まるで縛られたような、或は締め付けられたような、或は紐でしっかり縛られたような胸部の締め付けが、常に多かれ少なかれある。胸骨表面に締め付けられたような感じがあり、胸部のひどい衰弱の不調すべてを伴う;胸骨の真ん中に重りのような圧力がある;激しい動悸を伴い或は伴わないで、胸に血液が押し寄せるような感じ。胸内に熱の感覚があり、頭まで上る;胸内の熱の閃きが上方に広がる。胸内の縫われるような痛み;胸内の痙攣性の痛み;激しく縫われるような痛みが左胸にあり、右向きに寝ると改善する。これらは肋膜炎か、肺炎を伴う肋膜炎に起きやすい痛みである。胸部の不調は冷たい空気で悪化する。気管の皮が剥げたような痛みは肺の中まで広がる;胸内に燃えるような痛み;肺の下部に急性の痛み;咳を伴う胸内の激しい痛み。患者は手で胸をしっかり支える。苦しみや圧迫、鮮血を吐く事を伴う肺炎。Phosphorusの患者は、肺結核の状態や炎症、強烈な熱と激しく揺さぶる咳を伴う気管支炎において、多量の出血で苦しむ; 咳を伴う胸骨の裂けるような痛み;胸部の窒息や締め付け。 喉頭の痛み。 肺炎であるかのように、痰は血が混じるか、錆色。化膿しているかもしれない。更に進んだ段階では、べとつき黄色く甘みがあるようになる。Phosphorusは、年寄りの気管支のカタルや、肺炎か気管支炎が始まった不調に役立つレメディである。風邪をひく度に胸に落ち着く。肺が弱いようだ。肺炎中の肝変においても、激しく乾燥した空咳を伴う。PhosphorusとSulphurとLycopodiumは最も頻繁に示される薬である。 Arsenicが落ち着きのなさ、疲労、苦しみに適合して来た場合において、肝変のためこれ以上症例の治癒に向かって行く事ができない地点に来た時、PhosphorusはArsenicに後続するレメディである事がよくある。そしてもし患者が氷のように冷たい水を飲みたがり、胸の締め付けがあり、乾燥した空咳で、肺の麻痺性の衰弱があり、喀血または泡立つ粘液を吐くならば、Phosphorusは最善のレメディである。肺炎で、胸が燃えるように痛く、頭も燃えるように痛く、頬が熱く、熱がある事もある; 活発な身振り手振りとせん妄;氷のように冷たい水への激しい口渇;鼻がぱたぱた動く;呼吸が難しい; 断続的に息を吸う; 顎をあげて上向けに寝る;短く乾燥した咳。頸動脈が脈打つ。胸内の皮が剥げたようにヒリヒリ痛い;胸内が打撲したような感じ; 切れるような痛み; 咳をすると肺の中が燃えるような痛み、鋭く裂けるような痛みがある。息が詰まるような、または吸気がほぼ不可能な状態、肝変の初期で 特に顔が青ざめ、冷や汗と速く激しい脈が特徴の時。 チフス性肺炎として知られている肺炎の初期で、泡状の痰を吐く。肺の麻痺の恐れがある。またPhosphorusは、胸部が狭く痩せた生命力の弱い人において、結核が現われかかった時に、役立つレメディである。 風邪がすべて胸に落ち着く。弱く青白い病んだような出血しやすい人において、風邪の後はいつも全身を揺らすひどくガラガラ鳴る激しい咳が出る。冷たい空気の中で咳が出る。胸と首の衰弱。このような症状に沿って、結核症の末期に来る消耗熱;激しい熱で、赤い顔と夜の発汗;午後に熱が来て、夜中過ぎまで続く。
非常に高いPhosphorusの粉はこの熱を下げ、患者を死に至る時まで楽にしてくれる。熱が下がった後の治らない症例全てに対し、Phosphorusは熱を激しくするので与えてはならないし、避けるべきである。危機がPhosphorusの投薬に続くのは珍しい事ではない。長引く発汗や下痢、これらは自分で調整して止まるので決して妨げてはならず、そうすれば患者は穏やかな状態になるだろう。消耗性疾患のいくつかの症例や、消耗性疾患の末期においては、非常に高く投薬するとPhosphorusは危険な薬となる。このケースにおいては、患者にまだ治癒の見込みがある場合はPhosphorusを投与するべきである。この症例では Phosphorus 30cが安全に使える時があるし、疑わしいケースには、反応がもたらされうるかどうか見るテストドーズとして働くだろう。反応がもたらされる事ができたケースでは、まだ更に高いポテンシーを後に投薬するが有効だとわかるかもしれないが、遥かに進んだ消耗性疾患の症例をPhosphorusで始める時、30cか200cより高くしない方がよい。非常に低いPhosphorusは真のPhosphorusの症例において毒として働くだろうし、また非常に低いPhos.を投与されたにも関わらず安全だった幾人かの患者は、殺すことも治癒する事もできるほど充分な類似性がケースになかった人である。

Phosphorusは激しい動悸がある;動きで悪化し、特に夕方左向きに横になって悪化する;夜歩くと悪化、胸に血液が集まり、ひどい窒息感を伴う。胸の締め付けと体の脈打ち; 心臓部に圧迫。 Phosphorusは心内膜炎を治して来た。Phosphorusは心臓肥大と拡張、また脂肪変性も治して来た。脂肪変性と共に、ひどい静脈停滞、顔のむくみ、特に目蓋の下のむくみに、Phosphorusはしばしば使われる。これら心臓の疾患の全てで、常に非常に冷たい水への欲求が見られる。内部熱;内部を冷やすため何か冷たい物を欲っする。興奮から、不安から、予期から胸内に血液の激しい極度の興奮。Phosphorusは胸部の外側に多くの神経痛があり、黄茶色の斑点がある。背中に多くの症状がある; 背中と首の後ろ、肩の間、肩甲骨の凝り。椅子から立ち上る時のこわばり。背中を上がる激しい熱の感覚。患者は背骨の熱さを訴える。背骨を上下する痛み; 肩の間を触ると痛い; 背中と背骨全体の色々な所に脈動がある。尾てい骨は圧迫に敏感;尾てい骨に潰瘍があるような痛み、動きを避ける。月経中やお産中に、まるで背中が折れそうに痛い。脊柱の疾患と炎症。頭を使いすぎた後、長く体を使いすぎた後、暑くなりすぎて、太陽に当たりすぎたり、過剰な性行為から 四枝が衰弱; 麻痺した弱さ。脊髄炎;脊柱が柔らかくなる; 進んだ脊柱の麻痺。Phosphorusは歩行性運動失調に役立って来たレメディで、多くの症状がある;痛み;反射神経の復活を緩和して来た。Phosphorusは体のひどい衰弱と震えがあるMS(多発性硬化症)に合う事がよくあり、進行を抑止する。Phosphorusは腺病質の子供における脊柱のカリエスを治して来た。Phosphorusは脊柱の多様な疾患に幅広く作用するレメディである。

四肢においては、腕と脚両方に広がる麻痺性衰弱があり、震えとしびれを伴う; 震えとしびれを伴う下半身或は上半身の片側または両側の麻痺。手と腕が非常に冷たくなる。四肢は衰弱し、静脈が拡張する;腕が焼ける;定期的に来る指の収縮;指のしびれが増し完全に無感覚になる;指先がしびれ、無感覚。下半身が非常に落ち着かない;下肢のやつれ;下肢の衰弱、特に歩行において観察され、不安定で震えた足取り;下肢の麻痺。膝関節と股関節の急性炎症。寒さにさらされてから来た四肢の燃えるような裂けるような痛み。関節と筋肉のリューマチ;寒くなると関節が固くなる。四肢の不調全ては熱から好転し、頭と胃の不調は寒さから好転する。胸の不調は熱により好転する。下肢は不快臭のある汗で覆われている。下肢の壊疽。脛骨の骨膜炎。下肢の潰瘍;足は氷のように冷たい。Phosphorusの患者は横になりたがる;疲労;歩けない;弱さや目眩からよろめいて歩く。徐々に弱さが忍び寄る;衰弱;震え;気絶。筋肉の痙攣と単攣縮;麻痺した部分の痙攣。てんかん;ひきつけ;体やの様々な部分、特に四肢の神経痛、熱で好転。Phos.は多発神経炎を治して来た。

落ち着かない睡眠;睡眠中にはっと驚く;朝 十分眠っていないように感じるが、ほとんどの不調や痛み、特に頭の症状は睡眠によって改善する; 睡眠中歩く。右向きに寝る。左向きに寝ると心臓と脈に苦しみと痛みを引き起こす。夜遅く眠りに落ちる;その日の出来事や貸し借りのトラブルの事を考え、目が覚めている。Phosphorusは前述の症状があるチフス性熱の微熱の形において役立つレメディである。

Phosphorusには多くの発疹がある。発疹は乾燥し鱗状;乾燥したぬかのようなヘルペス;血豆;紫色の斑点;胸と下腹部に黄色い斑点;麻痺した部分に蟻走感やカユミがある;皮膚のしびれ;体に不規則な茶色の斑点がある;膝や脚、肘、まつげの乾癬;蕁麻疹と血瘤腫;蜂巣炎。消耗熱を伴う慢性的な化膿の開口;瘻の開口;生理の始まりに潰瘍の出血;深く浸食した潰瘍;無痛の潰瘍;悪性潰瘍。次のような癌性潰瘍に非常に役立つ: 出血し皮膚カビのように見える癌性潰瘍、猩紅熱の微熱時において 非常にくすんだ色の発疹があるか消滅していて、首の周りや体や指先の色々な所に始まる化膿があり、冷たい水を激しく口喝し、喉頭内が紫色に見え、身震いするような乾燥した短い空咳を伴う癌性潰瘍

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